報告書や帳票類は、組織にとって重要な要素です。しかし、特に組織内の部署間で共有する場合、Excelファイルの管理は頭の痛い問題となっていないでしょうか?
例えばよく聞く事例としてはほんの一部ですが、
- データの入力ミスが起きている
- 複数のデータソースから集計する際の作業ミスが起こる
- バージョン管理が定まっておらず、部署や担当者によって最新の情報を使っていない
- リアルタイム連携が出来ないため、意思決定が遅くなりがちである
- 共有のExcelが特定のディレクトリを示していることで他部門ではうまく閲覧できない
- フォーマットが各担当者でバラバラ
など、これらはほんの一部ですがExcelに依存する業務ではこのような問題が発生しがちです。
そんな企業・組織に対して、データ統合・データ連携ソリューションにおける、定型のデータ処理・データ加工のメリットは以下に解説しています。
データ統合は、データの収集、フォーマット、分析のすべての側面を統一し、合理化することで、レポートや分析をまとめるのに必要な手作業をなくします。
このように表計算ソフトでデータを管理している場合、上記のような問題に直面しますが、データ連携ツールを使えば、以下のようなことが実現可能です。
- 複数のデータベースから必要なデータを取得する
- それぞれのデータ形式を整える
- 集めたデータを集計する
- 必要があればデータが必要な人達に配信したり、特定のディレクトリに保存する
- おおよその問題は解決できると考えております。順番に説明いたします。
データ入力のミス、誤字、重複の削減
データ連携ツールを使うことで、スプレッドシートへのデータ入力が不要になることで、以下のようなことが軽減されます。
- データ入力のミス
データ入力の機会そのものがなくなりますので、当然入力ミスの機会も減ります - 誤字脱字
アプリケーションに入力する文字数が減れば、タイプミスやスペルミスが減ります - 情報の重複
データ入力や共有する手間が少なければ、誰かがワークブックの別の場所(あるいは複数のワークブックにまたがって)にすでにデータを入力や更新をしているかどうかを気にしなくて済みます。セルに重複したレコードや値を追加しようとする可能性も低くなります
Excelファイルの管理という作業そのものをなくす
Excelでファイル管理する場合、4つの管理作業を適切かつ定期的に行う必要があります。
- 同じファイルを複数のバージョンで管理する
担当者は部署ごとにルールが異なれば、担当者間で混乱を招くだけでなく、ストレージスペースを無駄に占有することになります - 異なるバージョンのデータやマクロを管理する
ファイル更新日が必ずしも最新のデータを示しているとも限りません。マニュアル作業であればあるほど、そして複数の作業が必要であればあるほど、そしてファイルベースでの情報共有が進めば進むほど、何が最新か、という点での管理が複雑になります - ファイル内の作業がどこまで進んでいるのか分からない
複数のデータソースを集計したり途中で計算式を調整したりしていると、同じファイル内であっても、異なるバージョンのデータが存在しうることになります。また、途中の作業ミスや範囲指定の漏れなどを適切に管理しようと思えば、これからいざそのデータを使って分析のために作業をしようと思っても、実際のそのファイルが適切かつ有効なデータで信頼できるかどうか、混乱を生じさせることがあります - 異なるバージョンのデータソース管理
異なるバージョンのデータソース(Webページやデータベースなど)を管理することは、長期的には複雑さを増し、エラーの原因を追跡することを困難にします
これらの問題はデータ連携ツールで一元管理および作業の自動化ができるため、全て解決が可能です。
リアルタイムでのレポート更新・管理
実は最新のデータと思って信じていたものが、実際は誰も報告書のデータを更新していないために、チームメンバーが古いバージョンの報告書を使って作業していた、という事例もございます。営業職の方には、古いバージョンをプリントアウトして、ブリーフケースやオフィスバッグに入れて持ち歩いている社員もいるかもしれません。
仮にデータ統合が功を奏して、定期的な報告書等を作るために必要なマニュアルでのExcel ファイル更新作業を排除できたとしても、このような古いペーパーワークをなくすには、すべてのユーザーがいつでも更新されたバージョンを見ることができる自動システムを設定するのが一番です。これにより、チーム全員が最新の情報にアクセスできるようになり、自分でプリントアウトしたり、他の人がプリントアウトするまで待つ必要がなくなります。
日々のデータ更新にかかる時間を短縮
ユーザーによっては、複数のソースからデータを収集し、レポートや分析に使用するためにそれを操作しなければなりません。これらの活動には、毎日一定の時間を費やしていることでしょう。部門によってはデータアナリストに引き継ぐ前段階、もしくは経営ダッシュボードを作るためのデータ収集やデータ成型を行うための人員を配置しているケースがございます。
ビジネスでは、特にExcelで作る定期レポートや帳票類をお客様や担当部署ごとに違ったフォーマットで作成してほしいというニーズもあるでしょう。このような業務で管理されるExcelファイルは、組織内で複数の人が使用することが多いため、データの誤入力や重複が頻繁に発生し、報告書全体にエラーや不整合が生じることがあります。
ご存知のように、日常的なレポートや帳票作成のためにExcelファイルを更新する作業よりも、もっと他の重要な事柄に貴重な時間を費やすほうが生産的です。ましては付加価値を産まない定常的なデータ収集・データ加工といった業務は自動化すべきですし、それがマニュアル作業であるが故にミスや作業遅延、退職に伴いブラックボックス化するなどといったリスクを避けるためにも、ビジネスロジックの全体管理を自動化とともに行うべきです。
そこで、日々のExcelファイルの更新にかかる時間を短縮し、異なるフォーマットや異なる保存先にあるデータの更新などの定型作業を自動化して、ストレスなく重要な事柄に集中できるようにしたい場合は、データ連携・データ統合を行うソリューションとして利用することを検討すべきと考えています。
データ連携ツールの導入が進めば、今までレポートやその他の帳票類を作成するための手作業、反復作業、ミスの発生を軽減します。より重要な分析や業務に集中できますし、何よりもデータとして分析がすぐに行える状態ですから、自社の保有するデータを資産として活用できる土台が、これによって構築されます。
手作業をなくし、ミスが発生しやすいデータ入力作業を減らすために
毎日、さまざまなソースから最新の情報を取得できる自動レポートソリューションを導入し、反復的なデータ入力作業を排除することが第一ステップです。その連携ツールにはカスタム式やマクロを使用して、Excel ファイルの更新や保守などの管理作業を自動化するだけでなく、ビジネスロジックをしっかりと明記することで、誰の目にもわかるものでなくてはなりません。こうすることで、データ処理のプロセスやロジックが明確化され、管理が出来るようになります。これが第二ステップです。第3ステップまで進むと社内の必要なデータを利用できる形でいつでも引き出せる状態になっていることでしょう。ここまでくれば、「付加価値を生むためのデータ活用」が出来るようになります。付加価値を生むためのデータ活用プロセスについては、こちらから一部引用いたします。
オペレーション担当者の暗黙知をデータ活用に形式知化する
データの戦略的活用には、顧客に対する全方位の視点が含まれることが多く、これによりマーケティング施策の強化、より優れた製品開発、より高いレベルの顧客サービスを推進することができます。データから戦略的価値を引き出すには、データ拡張戦略だけでなく、既存のデータにコンテキストを追加するオペレーションの観点も含める必要があります。
まとめ
もしあなたが、本質的な作業のためにを少しでも楽にしたい、退屈な管理業務に費やす時間を減らしたいと考えているなら、データ連携ソリューションを利用することをおすすめ致します。レポートやその他のビジネスフォームを自動化し、リアルタイムで生成することで、何度も繰り返される作業を省くことができます。
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