データ統合のよくある課題を解決する方法

データ統合ソリューションの活用余地

· データ統合・データ連携

エンタープライズのシステムだけでなく、モバイル機器、IoT や テレマティクス、Webサイトの閲覧者遷移記録データ、メインフレームなどのトランザクションシステム、ソーシャルメディアやその他のユーザーが作成したオンラインコンテンツからの非構造化データなど、あらゆる情報の流れをすべて使える形で保存しておくことは極めて困難な時代となりました。

それでは自社のデータ資産をより有効に活用するためにはどうすべきでしょうか?

増え続けるデータ量、速度(データ転送や処理スピード)、多様な形式のデータから生じるデータ統合の主要な課題に対処する必要があります。

適切なデータが適切な場所で利用できない

組織は、大規模なプラットフォームであれ、ベストと思われる最適ソリューションの組み合わせであれ、さまざまなテクノロジーへの投資方法を常に検討していることと思います。マーケティングオートメーション、ロジスティクス、在庫計画の最適化など、ビジネスプロセスに特化した専門システム及び専門Saasは、かつてのオンプレミス型プラットフォームの多くを凌駕しています。クラウドコンピューティングとウェブサービス API の普及により、ポイント・ツー・ポイントの統合がよりシンプルになりました。

その一方で、多くの組織で使用されているシステムが増えたことで、その複雑さをすべて統制することがかつてないほど難しくなっています。これらのシステムは、高度に相互依存している場合があります。場合によっては、トランザクションの整合性は、それらの異なるソフトウェア製品間で正確かつタイムリーにデータを統合することに依存 しています。例えば、在庫計画や輸送ロジスティクスでは、顧客、サプライヤー、社内関係者が常に正確で最新の情報にアクセスできるよう、読み取り/書き込み機能を備えたERPデータへの明確な可視性を確保する必要があります。

また、アナリティクスの役割もますます重要になってきています。金融サービスでは、取引データへのタイムリーなアクセスにより、効果的な不正行為の検出と防止プログラムを推進することができます。サプライチェーンの計画担当者は、その情報にリアルタイムでアクセスできれば、外部の事象(天候など)と内部の変化(生産または調達に影響を与える要因など)の両方に、より迅速に対応することができます。言い換えれば、適切なデータを適切な場所で利用できるようにするだけでなく、タイミングも非常に重要です。

このデータ統合の課題を解決するには、最終的には、レガシー、クラウド、オンプレミスのソフトウェアシステムなど、複数のデータソースに接続できる、堅牢なエンタープライズグレードの統合ソリューションが必要です。

一貫性のないフォーマットとデータモデル

データ統合の課題の多くは、さまざまなシステムでデータ形式やモデルが異なることに起因しています。メインフレームを使用している企業は、このことを痛感しているはずです。固定長のデータ型、COBOLコピーブック、階層型データベースなどの少々時代遅れとなってしまったシステムが、メインフレームとクラウド・プラットフォーム間でデータをやり取りすることを困難にさせている事態となっております。

2つ以上のシステム間でデータを統合する場合でも、データモデルの違いによって統合が非常に困難になることがあります。ERPは通常、記録システム(SoR)ですが、CRMシステムとデータを共有したいというケースは非常に多いです。しかし、CRMシステムは、顧客を非常に詳細にしかも多様な分類を付与し、既存顧客から購入意思の無いような見込み客まで、幅広いリードのリストを含んでいます。

マスターレコードは、複数のシステムで異なるコード化、つまり異なる英数字のフォーマットに準拠した固有の識別子を持っていることが多く、明確に定義された一連のビジネスルールに従ってマッピングされなければなりません。

ここでも、堅牢なエンタープライズグレードの統合ソリューションが、データのマッピングと整合化、およびマスターデータ管理(MDM)の課題に対応します。このプロセスは、包括的なデータプロファイリングから始める必要があり、これによって、効果的な統合戦略を構築するためのベースラインを確立します。

データ品質の問題

データプロファイリングプロセスは、データ品質を管理するための重要な出発点 となります。データ品質の問題は、通常、人為的なミス、異なるシステムでの情報管理方法の不一致、過去の統合エラーなど、さまざまな原因から発生します。また、静的なデータは時間の経過とともにその価値が低下する傾向があります。特に顧客情報は、氏名の変更、移転、合併、廃業(法人の場合)、死去(個人の場合)などにより、陳腐化する傾向があります。

データ品質の問題を解決するための包括的なアプローチは、データプロファイリングに始まり、その後、ビジネスの現場で働く人々が効果的かつ効率的にデータ品質を管理できるようなツールやプロセスを導入することも含まれます。また、こうした技術的な能力を導入するだけでなく、データ品質が低いと定量的なコストが発生することを組織全体で認識するためのプログラムを導入することも重要です。

膨大なデータから価値を抽出することが出来るか?

先ほど、データにまつわる課題を引き起こしているデータ量、速度、多様性について触れましたが、データが生み出す価値にも目を向けるべきだと考えております。データの量、速度、多様性が課題と複雑さをもたらすのに対して、自社が保有しているデータから生み出す価値こそが真の競争優位を見出すことができるからです。

ある調査によると、半数以上の企業が戦略的利益を得るためにビッグデータを効果的に利用しており、顧客の購買パターンや作業員の倉庫内の移動履歴、機器の不具合の発生パターンなどからオペレーション上の競争力を築いているケースがあります。

オペレーション担当者の暗黙知をデータ活用に形式知化する

データの戦略的活用には、顧客に対する全方位の視点が含まれることが多く、これによりマーケティング施策の強化、より優れた製品開発、より高いレベルの顧客サービスを推進することができます。データから戦略的価値を引き出すには、データ拡張戦略だけでなく、既存のデータにコンテキストを追加するオペレーションの観点も含める必要があります。

従って、データから価値を生み出すにはオペレーションから切り離されたデータアナリストが分析・解析して行うものではなく、業務側がデータを使える形で掌握し、活用していくことが不可欠です。

データ統合を正しく行う

我々は、データ統合・連携及びデータ活用のプロフェッショナルです。当社は、企業が優れたエンタープライズデータ統合を達成できるように、グローバルで多く使われ・実績のあるツールと専門知識を提供しています。

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